6626361 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

“飲食店の勉強代行業”大久保一彦の勉強録

“飲食店の勉強代行業”大久保一彦の勉強録

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2012.08.04
XML
1-1-1 小商圏化
“小商圏化”とはお店の数が増え、各店舗が見込み客を吸引できる範囲(商圏)がどんどん小さくなることでしたね。この小さな商圏の中に様々なお店が増え、それぞれの店が工夫を凝らしており、ほとんどの日常的な用件なら消費者はあえて移動しなくても、5分~10分圏で済ますことができようになっております。
さらに少子高齢化*人口減少の時代ですから、マーケットにお金を使うようになる学校卒業後のニューカマーが供給されない時代に入っており、当然、将来の見込み客自体も減る一方です。小商圏化という事象がお店に大きなダメージを与えていくのです。

1-1-2 再来店率の低下
“再来店率の低下”、特に初回来店のお客様の再来店率の低下も深刻ですね。初回来店のお客様が再来店しない理由が、ほとんどの場合、不満足が原因でないのもやっかいです。
基本的な原因は、需要と供給のバランスの崩れにあります。人口が伸び、経済成長が進んでいる時は需要の方が供給よりもはるかに多かったです。しかし、人口が減少局面に入り、明らかに供給の方がはるかに需要より多くなり、その店に執着する必要がないのです。というのは、こういう時代ですから店が次々とオープンし、お客様に飲食店から情報が次々と投げかけられます。情報に接する機会が増えると、よっぽどのことがない限り、あえて同じ店に行き続ける必要性が薄くなります。あえて同じ店に行き続ける理由が必要な時代なのです。
では、敢えて行く理由を考えてみましょう。まず“近く”にあり、利便性が物理的に高いということです。次に、他に代わりがないということです。そこに行かなくてはならないということです。
少なくとも言えるのは、店がものすごく増えたことで、あえて遠くに行かなくても近場のお店で済む場合が多くなりました。(小商圏化)
ちょっと冒険して遠くのお店に行ったものの、あまり変わらないということになってしまうと、結局近いお店に戻るということになります。昔ですと、20分から30分の距離ですが、遠くからお客様が来続けてくれるのが10分圏のお客様しかこないということが起こっています。
そうなると、今までの考え方や経営方法を変えなくてなりません。
今までは人口が増えていましたから、新規客至上主義をとってきました。しかし、新規客が再来店するには何をしなければいけないのか、これからお話していきます生涯お客様としてお付き合いして行くために何をしなくてはならないのかということを考えなくてはならないのです。

1-1-3 情報の大衆化
さらなるパラダイム転換を必要とされる要素が、“情報の大衆化”で、これは外食産業に相当深刻な事象で、この大きな変化がまさに生き残る飲食店かどうかのふるいにかけています。
情報の大衆化というのは、コンピューターの普及やネット環境が整い、誰もが簡単に情報を入手できることです。
特にスマートフォンの普及で、みんながコンピューターを持ち運んでいるのと同じ状態になってしまったことは大きいです。インターネットへのアクセスが誰でも、どこでも簡単にできるようになってしまったので、昔と違い、お客様がお店選びを新規でする時に、簡単に情報を入手できしるのです。しかし、情報は氾濫していいますので、限られた時間で調べる以上、無難で安心感のある情報を選ぶようになります。
ちなみに、無難で安心感がある情報とは、売り手が一方的に流す情報や広告ではなく、利用者の声(食べログのようなSNS)や信頼のおける発信者の情報(オウンド)となります。
おまけにコンピューターを持ち運んでいるおかげで、お客様の側から情報を流せるようになってしまいました。食べログなどは代表的な例でして、お客様がそのお店に行った感想を書き込んでしまいます。書き込んでしまうと、少なからず経営の影響を受けてしまうということが起こっています。コンピューターの普及は非常に大きな問題だということを半年間にわたって解説をしてきました。

大久保一彦ファンクラブ会報テキスト「四方よし通信」より






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2012.08.05 10:55:37


PR

Freepage List

Profile

四方よし通信

四方よし通信

Calendar

Archives

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

水芭蕉が咲き始めま… てくてく7281さん

【浅草】喜林で朝食… TOMITさん

さくらの中の神戸ハ… 47弦の詩人さん

プロのつぶやき1258… 丁寧な暮らしさかもとこーひーさん

トップシェフマッチ… 食の匠のお助けまんさん

食べ歩き紀 ByeByeさん
竹田陽一ランチェス… ★竹田陽一ランチェスター 東京・西村のNo.1経営・裏のブログさん
釣って満腹! ~ボ… 秀龍さん
うまい営業・へたな… なにわの進藤さん
●Hokkaido & Travel … wind0625さん

Category

大久保一彦のひとこと情報

(1817)

ワイン会、フードなど大久保の教室

(141)

大久保一彦おすすめのおいしい店の情報

(216)

大久保一彦の商人のための情報

(171)

おいしい料理情報

(85)

食を考える

(74)

雑誌などメディア出演

(27)

大久保一彦が見たエンターテイメント

(34)

愛犬日記

(51)

(162)

よっしー

(97)

よっしーパート2

(112)

よっしーパート3

(179)

よっしーパート4(2010年3月17日以降)

(375)

よっち&こーちゃん

(369)

海外視察

(98)

カリフォルニアクイジーヌ

(5)

フランスの店

(31)

ジェームズオオクボセレクション【怪人のいる店】

(9)

世界のベストレストラン&ホテル100

(83)

世界のベストレストラン更新前の記事

(237)

大久保一彦の二つ星と三つ星の間

(348)

大久保一彦的二つ星のレストラン&ホテル

(226)

大久保一彦の二つ星西日本

(235)

大久保一彦の二つ星ワールド

(22)

大久保一彦の一つ星の店、ホテル

(271)

大久保の一つ星(愛知より西)

(245)

大久保一彦の一つ星の店、ホテル(海外編)

(23)

北海道のうまい店

(73)

東北のうまい店

(41)

関東のうまい店

(134)

東京のうまい店

(271)

目白・雑司が谷界隈の店

(27)

甲信越と東海地方のうまい店

(142)

北陸のうまい店

(77)

関西のおすすめ

(161)

四国と山陰、中国地方のうまい店

(75)

九州のうまい店

(101)

沖縄のうまい店

(28)

スイーツ研究所

(182)

Cafe研究所

(80)

カレー・スパイスの研究所

(4)

すし協同研究所

(38)

すし協同研究所・現地勉強会

(101)

会員向け日本料理研究会

(17)

魚アカデミー

(278)

鮨行天

(56)

『ラ・フィネス』『ミチノ・ル・トゥールビヨン』勉強会議事録

(30)

フランス料理店経営研究室

(11)

蕎麦店開業協同研究所

(69)

料理の技法や食の知識

(3)

ジェームズオオクボ的視点で選んだ心に残るあの店のあの料理(名物料理百選)

(18)

各地名産品及び各地名物料理

(170)

大久保一彦の野草のワークショップ

(30)

産地・生産者訪問

(127)

今日の大久保一彦のしごと

(1083)

経営者のための連続コラム

(1601)

飲食店は人づくり

(4)

修行について コーチの予備軍の方へ

(8)

これから開業の方向けコラム

(291)

飲食店開業講座

(65)

子供たちのためにコラム

(41)

偉人の言葉、今日の親父からの言葉

(28)

“経営思想家”大久保一彦の次の世代への哲学

(49)

補足◆【いつも予約でいっぱいの「評価の高い飲食店」は何をしているのか】補足◆解説

(11)

残念ながらブログ掲載後閉店してしまったお店

(153)

ジェームズオオクボのホテル&お宿見聞録

(267)

長山一夫器美術館(解説付き)

(107)

会員・塾生訪問

(104)

何でも食材ランキング(ブログ掘り下げ編)

(2)

ジェームズ昆虫記&ジェームズ植物記

(429)

中国料理研究

(47)

BAR研究

(1)

外食調査録

(65)

業態研究

(72)

ジェームズオオクボ書店

(11)

惣菜・弁当・食品売場研究

(325)

寿司盛り合せ研究

(49)

商品研究・料理研究

(650)

素材・材料開発研究

(16)

焼肉店訪問

(1)

ラーメン研究

(2)

スパイスカレー店・インド料理店・ネパール料理店研究

(29)

別冊四方よし通信

(5)

© Rakuten Group, Inc.