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一九六〇年代以降、物象化論に立つ思想家としてこの国のマルクス主義理論をリードした廣松は、同時に、現代日本を代表する“哲学する哲学者”だった。「物的世界像から事的世界観」へと、近代的世界観の地平を超え出ようとするその哲学的思考・構想のエッセンスを一書に編む。思想形成の軌跡をたどる懇切な解説を加え、読者を一挙に廣松哲学の中枢へと連れ出す一冊。
世界の共同主観的存在構造/言語の意味と認識の問題/歴史的世界の協働的存立構造/共同主観性の存在論的基礎/物的世界像の問題論的構制/事の現相学への序奏ー「知覚的分節」の次元に即して
廣松渉(ヒロマツワタル)
1933年生まれ。東京大学大学院哲学科博士課程修了。元東京大学教授。専攻は哲学。1994年没。戦後日本を代表する哲学者のひとり
熊野純彦(クマノスミヒコ)
1958年、神奈川県生まれ。東京大学文学部倫理学科卒業。同大学大学院博士課程単位取得退学。現在、東京大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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