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Aug 25, 2005
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オックスフォード英語辞典(OED)に今年6月新しく追加されたのが、この"Chav"という単語。確かに、ここ数年メディアでもよく取り上げられ、耳にすることが増えている。説明としては

"a young working class person who dresses in casual sports clothing"(カジュアルなスポーツウエアを着る労働者階級の若者)

と言うことだが、これではなんだか説明し切れてない。


Chavは怖い。見つけると避けて通りたくなる。
居場所としては、ショッピングセンター、マクドナルド、公園、道端、カウンシルフラットの周辺、など。
服装は、とにかくブランド志向。バーバリーのキャップにピンクのトラックスーツ、ルイビトンのバッグにリング型の大きなイヤリング。男ならキャップにナイキのトラックスーツ、金のチェーンというところ。
そして若い。12歳くらいから始まる。集団で行動する。酒、たばこに年齢制限なし。うるさい。反社会的とされる。
労働者階級。ろくに学校に行ってない。学校に行かないでその辺でたむろする。男女合わせて6、7人はいる。そして10代のうちに妊娠したりする。


こんなところだろうか。こういういわゆる反社会的な反抗期の若者の集団のことだと思っている。イギリスにはカウンシルフラットと言う収入の低い人が安価でで住めるアパート(大抵はイギリスに似つかわしくない背の高い醜い箱型の建物)がある。シングルマザーや生活保護を受けるような人も多く住む。そういうアパートが何棟もまとめて建っているので、忙しい親に構われずにそこで育つ子供は自然と群れをなすようになるんだろう。学校で出会うわけじゃないから学校にも行かず、皆でたむろして昼間から街中をうろうろするようになる。そんな風に考えると、chavは社会が必然的に生み出したものだとも言える。

初めてchavを見かけ始めたころは、不思議だった。どう見ても、お金のない若者の集団が、全身ブランドにつつまれている。それも、バーバリーとかアルマーニとか、それまではポッシュな人々のみが着ていたようなものを好んで着る。それも、いかにもセンスのないこれ見よがしな着方をする。どこにそんなお金があるのか不思議。そして口を開くと、労働者階級のアクセントと若者語で、何を言っているか分からない。そのアンバランスさがおかしい。それがChavなのだ。

そんなchavを上手くまねてバカにしたのが、去年BBCで爆発的なヒットとなったLittle Britainと言うコメディ。コメディアンの男2人が男女含めて何役ものキャラクターを演じる。その中に、今ではこのchavの代名詞にもなったVicky Pollardというキャラクター(写真右。実際は男性)がいる。
ピンクのトラックスーツにフェイクブロンド。大きなイヤリングに濃い化粧。独特の語彙を交えてやたら早口でまくしたて、何を言っているか分からない、と言うのが売り。ちょうどおとといの日記で紹介したようなしゃべり方をする。"this fing wot you know nuffin about" と言う感じ。よく特徴を捉えたものだなぁ、と感心する。

こんなChavだが、よく考えてみると、日本にも似たようなのがいる。渋谷の女子高生だ。ブランド大好きで集団でうろつき、よく分からない言葉をしゃべる。日本はイギリスほど貧富の差がないから、「労働者階級」という条件は当てはまらないし、そこまで反社会的じゃないかもしれない。でも、印象として似ている。忙しい親に構われずに子供同士でつるむようになる状況が似てるのかもしれない。どうしてブランド志向につながるのかは不明だけど。

文化を超えて、同年代の若者が考え付くことなんて似たようなものだということかも?





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Last updated  Aug 25, 2005 08:09:24 PM
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