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2016年06月19日
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カテゴリ:音楽
このところ、クリストフ・ルセによる表記のCDを通勤の車中で流しています。このCD、アマゾン経由で中古として入手したものですが、ほぼ新品同様。ルセによるライナーノートも充実しています。



ルセによれば、18世紀の初頭以来パリで数多くのハープシコード音楽の出版が盛んになるに際し、その鏑矢となったのがマルシャンの曲集だったとか。彼の少し先人であるダングルベールが楽譜を出版したのが1689年と、マルシャンのそれより10年ほど早いようですが、ルセによればマルシャンこそが出版ブームの口火を切った音楽家となるようです。

いずれにせよ、マルシャンは世代としてダングルベールに近く、ルセに言わせるとその音楽スタイルについてもそうだということ(基本的にルイ14世時代のそれ)ですが、亭主の耳にはもっと大胆でモダン(?)に響きます。その典型が、例えば(センペのCDでも取り上げられた)ニ短調のレリュードやシャコンヌといった作品で、これらを聴いているとむしろジャック・デュフリといった2世代後に活躍したクラヴサニストに共通する新しさを感じます。ルセの演奏も(センペのそれほどではないにしても)そのようなマルシャンの持つ多彩な特徴をよく出していると思われます。

ちなみに、録音に使われた楽器はDonzelagueというリヨンの製作者による18世紀初期のオリジナル楽器を使用しているとのこと。リヨンはマルシャンが生まれ育った街ということで、その縁で選ばれたようですが、すでに鍵盤の音域は下がFまであり、それ以前のフランスの伝統的な楽器(G’-Bショートオクターブ)の音域ではなくなっているようです。フランス・クラヴサン音楽は低音域に対する偏愛があるようですが、すでにマルシャンの音楽もこの傾向を明瞭に示しており、彼のころには既に確立した趣向だったのでしょう。

なお、この録音自体はどうやらスタジオ録音(あるいはそれに近い比較的小ささな部屋)で行われたようで、あの鈴のような音色がとても澄んで明瞭なのですが、ほとんど残響らしいものがないのがやや難点。教会のような、もう少し残響の豊かな空間で録音されていれば文句無しに名盤になっていたと思われます。





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最終更新日  2016年06月19日 21時24分56秒
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