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カテゴリ:おもいおもい
理解しえないどころか、話を聞こうともしない狐に、 兎は目を赤くして宙をただ見やるだけ。 すでに首元を食われて肉片から漏れる赤い血を、 どくんどくんとたぎらせながら その宙の先に 子の寝姿を見やりながら、ほっとする。 自分は、月の兎にもなれない半端者だから こういう運命なのだと言い聞かせて、 流れる赤に思いを巡らす。 空には 上弦の月。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
April 29, 2012 12:36:11 AM
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