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カテゴリ:おもいおもい
豪華な晩餐会が毎夜 ある橋の上で開かれている。 その下で、毒の川が流れていることを皆もう知っているが 自分ではどうしようもないので考えないことにしてある。 きっと、遠い遠いどこかの賢い人が どうにかしてくれるだろうと… それよりも目の前の 肉の焼き加減に集中したり、 赤ワインを零してついた服のシミを気にしている。 目の前の席に座った自分と同じ年頃の娘を品定めしながら。 そんな晩餐会に参加している大勢が乗った橋の下では、 折れかかった骨組みを 人身御供に志願した正義感に湧く人、貧しくて他に選択肢のない人たちが 代わる代わる支え合っている。 豪華な皿にのった、食べられる為だけに生まれた肉を 美味いか、そうでないかを論じながら食べ 今夜は誰と過ごそうかと 犬のように涎を垂らしながら妄想している。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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