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ぼくは決して渋谷が嫌いではない。それどころかもともと、
「大学に入ったら東上線ではなく、東横線に住もう」 こう思っていたのだ。 モデル試験に合格して渋谷、青山界隈に親しむにつれ、 「ここで暮らしたらもう一生ここでしか暮らせなくなる」 こんな考えが頭を支配するようになっていた。 「渋谷もいいが、新宿もいい。池袋もあるし上野もある。渋谷だけの世界に閉じこもるのではなく東京全体を住処としよう。いや関東全域だ」 モデル学校の三ヶ月はあっという間に過ぎてしまった。 いよいよ契約段階になって、マネージャーが、 「アパートは決まったか」 と聞いてきた。 私は大学の同級生に頼んで共同生活をしている事にしてもらった。 「学校を止める覚悟はできているか」 マネージャーがまたするどく聞いてくる。 私はとっさにハイと返事をしたが、 「困った事になった」 と自分のした返事に対し困惑するのだった。 悩みは尽きない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012.05.20 04:16:27
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